札樽病院では、フィリピン出身の介護士が複数名、熱心に働いています。今回は、その一人、フローラさんに日本、また札樽病院で働いてみて感想をお聞きしました!
「日本に来てから、私は毎日の中でたくさんの小さな幸せを見つけました。その中で、私が一番うれしいと感じるのは、周りの人たちの優しさです。介護の仕事を始めたばかりの頃は、日本語がまだ上手ではなく、分からないことも多くありました。でも、同じ職場の方々は、私が理解できるまで、何度も、分かりやすい言葉で説明してくれました。「大丈夫?」と声をかけてくれたり、困っているときに手伝ってくれたり、いつも私を気にかけてくれます。その優しさに、私はいつも助けられています。本当に感謝しています。
また、私は日本の静かさも好きです。電車に乗っているときでも、周りはとても静かで安心して少し休んだり、眠ったりすることができます。仕事で疲れている人や学校帰りの学生さんが少しでも休めるように、みんなが静かに過ごしています。その思いやりの気持ちに私はとても心が温かくなります。
そして、私が好きなもう一つのことは、日本の四季です。私の母国であるフィリピンでは、季節はほとんど夏だけなので、日本で春・夏・秋・冬の4つの季節を感じることができたのは、私にとって特別な経験でした。中でも私が一番好きなのは秋です。葉っぱが赤や黄色に変わっていく景色は本当に美しく、見るたびに心が落ち着き、幸せな気持ちになります。
日本での生活は、簡単なことばかりではありません。でも、私はまだ日本の美しさをもっと見て感じたいと思っています。もし、今の5年間の契約よりも長く日本で働いたり、生活したりできる機会があれば、私はとてもうれしいです。
これからも、日本で出会う新しい経験や思い出を楽しみにしています。」
11月11日(火)、当院の理学療法士が、当院の職員を対象とした腰痛予防教室を開催いたしました。日本では、約8割以上の人が生涯において腰痛を経験していると言われています。中でも就業上疾病として最も多いのは腰痛となっています。
事務職、看護師、介護士、療法士など異なる職種において、腰痛を引き起こしやすい姿勢、腰を痛めない動作方法などを講義したのち、腰痛予防体操を皆で実践しました。
当院では、日本理学療法士協会による「職場における腰痛予防宣言!」の取り組みに参加しており、引き続き、職場における災害性腰痛の発生を防げるよう啓発活動に取り組んでまいります。


2025年11月7日~9日、香川県で開催された第59回 日本作業療法学会に、当院の作業療法士・荒井英俊と沼山奈々が参加してきました。
また、荒井は「右大脳半球症例の身体失認・パラフレニアに対するセルフタッチを取り入れた促通反復療法の効果」の演題で発表をしてきました。
全国各地だけではなく世界からも作業療法の発展に志の高い者が集まり、学会テーマである「作業療法の評価を高めるエビデンスの創出」を踏まえた、熱い3日間を過ごしてきました。ここで学んだことを患者さんへ、リハスタッフへ還元し、札樽病院の作業療法の発展にも尽力したいと思います。


まだ雪は降っていませんが、朝晩の冷え込みが少しずつ厳しくなってきましたね。
いよいよ冬の訪れを感じる季節になってきました。みなさん、いかがお過ごしでしょうか?
北海道の体育では、冬の時期になると「跳び箱」や「スキー」「マット運動」の授業が多くなります。この季節は、保護者の方から「運動が苦手みたいで…」「どう練習したらいいですか?」といったご相談をいただくことが増えます。
〇運動が苦手になる原因のひとつ モロー反射とは?
跳び箱やスキー、縄跳びなどの動きが苦手になる背景には、モロー反射の残存が関係している場合があります。「モロー反射」とは、生まれたばかりの赤ちゃんに見られる原始反射のひとつで、本来は成長とともに自然に消えていくものです。しかし、何らかの理由で残っていると、姿勢や動きに影響が出ることがあります。
〇こんな姿勢が見られたら要チェック!
モロー反射が残っている場合、次のような姿勢が見られることがあります。
a. かかととかかとをつけてつま先を開くと、上半身が開いてしまう
b. つま先とつま先をつけると、上半身が内側に閉じてしまう
前に小さく歩かせてみると、この傾向がよりはっきり現れることもあります。

コパンの杜での取り組み
コパンの杜では、お子さまの運動を評価する際に、原始反射の残存についても確認を行っています。
リトミックや、直接的な運動練習を通して、身体の使い方のサポートをしています。
最近の研究では、運動の練習には実際の課題や模擬的な環境を設定して行うトレーニングが有効であるといわれています。そのため、遊びの中で自然に身体を動かせる工夫を大切にしています。
おうちでもできる!かんたん運動あそび
「跳び箱のような練習を家では難しい…」そんなときは、お布団を丸めて重ねたものを使うのもおすすめです!
- お布団をまたぐ
- 飛び越える
- バランスをとって渡る といった動きを取り入れるだけでも、楽しく運動の練習になりますよ。

困ったときはご相談ください!
作業療法士は、運動練習の工夫や遊びのヒントをたくさん知っています。
「体の使い方がぎこちない」「縄跳びが苦手」など、気になることがありましたら、ぜひお気軽にご相談くださいね。
お子さま一人ひとりの“できた!”を大切に、これからもコパンの杜では楽しく体を動かす活動を続けていきます。
コパンの杜について詳しくはこちら

こんにちは、札樽病院薬剤部です。
今回は、漢方薬の飲み方の工夫と服用のタイミングについてお話します。漢方薬は多くの場合、顆粒剤です。独特の風味があり、顆粒も大きく、量も多いため、飲みにくいと感じられている方もいるのではと思います。漢方薬の独特の風味はそれを含めて漢方薬の一部です。その風味を感じることによって何らかの身体的な変化を誘発させる目的もあり漢方薬の効果を支える一つとも考えられています。
とは言え、やはり飲みにくい!と感じた時、少しでも飲みやすくするために服用補助食品を活用する方法があります。
服用補助食品の種類
オブラートの中央に漢方薬をのせて包み込みます、最近では袋状のオブラートも販売されています。そのオブラートを水に浸すとゼリー状に変化しますので浸した状態のまま飲み干すか、スプーンなどですくって服用します。漢方薬は量が多いので複数枚にわけてもよいです。
漢方薬用の服薬補助ゼリーがあります。ゼリーは皿やスプーンに取り出して、漢方薬をまぜます。嚙まないで飲み込むことがポイントです。
どうしても漢方薬の独特の風味が苦手という場合に、味の強い食品に混ぜる方法です。漢方薬の薬効を低下させてしまう可能性もあるため、この方法しか飲めません、、、といった場合に使ってください。
服用のタイミング
服用のタイミングについて、漢方薬は「食前・食間」に服用するよう説明されることが多いと思います。「食前」はわかるかと思いますが「食間」は食後2時間以上空けて、食事の1時間以上前に服薬するといったものです。
より効果を発揮させるためと副作用を防止するためなので、決められた服用方法通りに使用してくださいね。
からだにやさしい手作りおやつ にんじん蒸しパン
材料 8号おかずカップ(深さのあるもの)6個分
- たまご 1個
- ヨーグルト 80g
- オレンジマーマレード 30g
- にんじんすりおろし 70g(約1/2本)
- ホットケーキミックス 150g
- サラダ油 大さじ1/2
下準備
- にんじんはすりおろしておく
- 蒸し器に水を入れ沸騰させておく
作り方
- ボウルに卵を割り入れ、溶きほぐす
- サラダ油、ヨーグルト、マーマレードを加え、よく混ぜる
- すりおろしたにんじんを加え、混ぜる
- ホットケーキミックスを入れ、切るように混ぜる(練らないように)
- 蒸し器に入れ、中火で約15分加熱する(電子レンジで加熱する場合→600Wで3分~4分様子を見ながら)
- つまようじを刺して生地がついてこなければ完成!
ワンポイント♪
〇キャンディーチーズを中に入れると、チーズがとろけておいしいです。
〇オレンジマーマレードを入れることで、にんじんの臭みが気にならなくなります。お子様のおやつにもおすすめです。
〇ヨーグルトを入れることでふわふわの食感になります。
〇ふわふわの蒸しパンを作るコツは、粉を入れてから混ぜすぎないことです。ゴムベラで切るように混ぜましょう。
にんじんのきれいなオレンジ色は、β-カロテンという色素が含まれているためです。β-カロテンは、体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜の健康維持をたすける働きや、抗酸化作用があります。また、蒸しパンに油を入れることでふわっとした仕上がりになるだけでなく、脂溶性(油に溶ける)であるβ-カロテンの吸収率も上がります。
ぜひお試しください!

当院の作業療法士 荒井英俊が、7月30日にMTDLP実践研修(オンライン)のファシリテータを務めてきました。日本作業療法士協会は「人は作業を通して健康や幸福になる」との基本理念の実行手段の一つとして生活行為向上マネジメント(MTDLP)というツールを開発しています。
今回は、それを臨床に用いた道内各地の先生からの事例検討会でした。他院での取り組みや、諸先生の考えを知る機会にもなり、学習を深めることができました。
また、8月20日、27日にSMOT主催の研修の講師として、日本作業療法士協会が推し進めている「患者様の大切な生活を取り戻すための合意目標の立案や他職種連携等に活用できる生活行為向上マネジメント(MTDLP)」について講演をしてまいりました。考え方や実践を振り返る機会にもなり、さらに、参加者・主催者の方からのご意見・ご感想をいただくことができ、明日からの臨床に臨む私にとっても力を得ることができました。この経験を当院にも還元し、「その人らしさを尊重する」という作業療法の発展に寄与できればと考えています。
8月12日~13日、当院ではコロナ禍後初の、全入院患者様を対象とした夏祭りレクリエーションを開催いたしました。入院患者様とご家族の思い出の場になることや患者様同士、スタッフとの交流を楽しむことなどを目的に開催しました。
嚥下障害がある方も飲食できるように工夫し、綿あめやトロミ付きかき氷などを提供しました。皆さんのほっぺたが落ちそうな表情はとても印象的でした。
また、ヨーヨー釣りや射的、おもちゃの金魚すくいなどのアクティビティも用意しました。患者様からは、懐かしくて楽しかった、色々食べられて美味しかったなどの声をいただき、大盛況で終えることができました。
2026年も全職員で協力し、もっと楽しい「夏祭り」を開催したいと思います!


7月26日(土)、銭函連合町内会と当院の参加者28名の合同チームで、おたる潮まつりの練り込みに参加してきました!当日はそれほど雨も降らず、暑くならない環境でしたので、熱中症の心配なく、楽しく元気に沿道の皆さんの声援を受けながら踊りきりました。
中でも、一緒に参加したスタッフの子どもたちが、大きな声で「わっしょい!わっしょい!」と掛け声をかけ、大人たちの先頭に立って引っ張ってくれたのが特に力になりました。
初めて参加するスタッフも、院内でYoutubeのお手本動画を見ながら練習に励みましたので、その成果を発揮でき、楽しいひと時となりました!


2025年7月17日と31日に介護予防教室を開催いたしました。
まず、17日は銭函の老人クラブ・元気会の皆さんを対象に、言語聴覚士が摂食嚥下障害の予防について、飲み込みのメカニズムやノドの筋肉を弱らせないための体操などを交えてご紹介いたしました。また、当院で使用しているトロミ材を加えたお茶等の試飲会も行い、暑い中でしたが多くの皆さんに参加していただきました。
そして、31日は理学療法士が腰痛予防について講義と体操を実施いたしました。今回は、理学療法士4名と作業療法士1名が同行したので、腰痛予防に役立つ運動では個別に指導することができ、参加者の皆さんから大好評でした。参加者の皆さんからは、週に何回体操すればいいの?など意欲的な声や、普段実施している運動と違って良かった、体が少し楽になったなどの声をいただき、大変励みになりました。
引き続き、健康教室等を通して地域の皆様の健康に貢献できればと思っています。
