札樽病院ブログblog

2021.08.04 UP
第23回 コロナの神経症状

前回、第23回「痛いの、痛いの飛んでいけ」と予告しておりましたが、現在新型コロナウイルス感染症がまん延していることから急遽タイトルを変更して掲載させていただきます。

新型コロナウイルス感染症は、1年半ほど前に登場し、世界中で想像すらしなかった拡大をしており、国内でも緊急事態宣言まん延防止等重点措置が何度も出され、その期間が延長されるなど病気のしぶとさを誰もが感じているところです。
さらに感染性と重症度を高めた変異株が次々と表れており、ワクチン接種が始まってもなお収束のめどすら立たない状況が続いています。
新型コロナウイルスが最もターゲットとするのは呼吸器で、重症化の原因として肺炎が最も重要ですが、それ以外にも全身に多くの症状を呈します。

神経症状(脳神経症状とも言います)も私たちのQOL(生活の質)を低下させる要因となり、時には重大な結果を残すため注目されます。
神経症状としては、①中枢神経症状②末梢神経症状③筋肉症状と、血液凝固の異常をもたらして出現する④脳血管障害が注目されています。

①中枢神経症状:めまい、頭痛、意識障害、嗅覚異常など
②末梢神経症状:筋力低下、感覚異常など
③筋肉症状:筋痛、筋力低下など
④脳血管障害(脊髄血管障害も含む):脳梗塞、脳出血など
脳血管障害は緊急措置が必要なことが多いですが、それ以外の①から③は軽症のうちは「自律神経失調症」と区別のつきにくい見かけをとることがあります。
特に、自粛生活でストレスの強まっている昨今では「ストレスのせい」と簡単に片付けてしまわれがちですが、これらの症状に37.5℃以上の発熱息苦しさなどを伴う場合には、まずは電話などで、かかりつけ医や身近な医療機関などへ問い合わせてみるのがよいでしょう。

次回、第24回は 「痛いの、痛いの飛んで行け」です。
 
【お詫び】第10回 「脳の左・右は体の反対側を支配」の記載中に誤記がありました。
本文中で、大脳の障害で反対側半身の麻痺が出ると説明しましたが内容に混乱がありました 。
正しくは、「左片麻痺」は右脳の障害、「右片麻痺」は左脳の障害で起きることになります。
お詫びして、訂正させていただきます。