学術活動札樽病院ブログ2025年7月14日

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2025.07.14 UP
第26回 日本言語聴覚学会in山形に参加してまいりました!

2025年6月27日~28日、山形県で第26回 日本言語聴覚学会が開催され、当院の言語聴覚士が参加・発表してまいりました。

 本大会は「言語聴覚士には人と社会を変える力がある~なせばなる なさねばならぬ何事も 共生の時代へのSTEP」というテーマで、やまぎん県民ホールと山形テルサの隣りあった会場で開催されました。しかし、前日、山形空港に熊が出没した関係で飛行機が欠航となり、中には山形まで来られなかった方もいたようです。

 さて、今回は、「医療・生活行為に拒否が強い気管切開患者に対して、STが主体となりチームアプローチを行うことでQOLが向上した症例」というテーマで、ポスター発表をいたしました。
これは、脳幹出血を発症し気管切開を行い音声障害・構音障害を呈したものの、STが主体となりチームで関わり方を統一したことにより、スタッフ・ご家族に明確な自己表現を確立させることができた症例です。これにより、情緒的に安定し医療者のケアに対する拒否が減少し、積極的なリハビリテーションの実施や元々の趣味を楽しむことが可能になり、生活の質の改善につながったと考えています。

 また、シンポジウムや特別公演では地域での多職種連携をテーマにした内容が多かったので、地域での言語聴覚療法の展開がこれからも重要視されていると思います。さらに、AIを使った自主トレ課題の作成やご本人の意思を確認するためのコミュニケーションマット等の発表があり、時代のニーズに沿った言語聴覚療法の展開が必要だと感じました。